導入文
Windows 11でWi-Fiへ接続しようとした時、「このネットワークに接続できません」と表示され、インターネットに繋がらないことがあります。
Wi-Fiの名前は一覧に表示されているのに接続できないため、「パスワードが間違っているのか」「パソコンやルーターが故障したのか」と迷いやすいトラブルです。
しかし、このエラーはパスワードだけが原因とは限りません。Windowsに保存されているWi-Fi情報、ルーターの一時的な不具合、2.4GHz・5GHzの接続、ネットワークアダプター、Wi-Fiドライバーなど、さまざまな原因で発生します。
この記事では、Windows 11で「このネットワークに接続できません」と表示された時の原因と対処法を、初心者の方でも試しやすい順番で解説します。
「このネットワークに接続できません」と表示される主な原因
Windows 11でWi-Fiを選択しても接続できない場合、主に次のような原因が考えられます。
- Wi-Fiパスワードが間違っている
- Windowsに保存されたWi-Fi情報に問題がある
- Wi-Fiルーターが一時的に不安定になっている
- パソコンのWi-Fi機能に一時的な不具合が発生している
- 2.4GHzまたは5GHzの接続に問題がある
- ネットワークアダプターが正常に動作していない
- Wi-Fiドライバーに問題がある
- IPアドレスを正常に取得できていない
- Windows Update後にドライバーや設定へ影響が出た
- ネットワーク設定が破損している
いきなりネットワークをリセットしたりドライバーを削除したりするのではなく、簡単な確認から順番に進めるのがポイントです。
最初に確認|他の機器は同じWi-Fiに接続できるか
最初に、スマートフォンやタブレットなどを同じWi-Fiへ接続してみましょう。
スマートフォンも接続できない場合は、Windows 11よりもWi-Fiルーターやインターネット回線側に問題がある可能性があります。
反対に、スマートフォンは問題なく接続できるのにWindows 11のパソコンだけ「このネットワークに接続できません」と表示される場合は、パソコン側のWi-Fi設定やネットワークアダプターを中心に確認します。
この切り分けを最初に行うことで、不要な設定変更を減らすことができます。
対処法1|Wi-Fiを一度オフにしてオンにする
Windows 11のWi-Fi機能に一時的な不具合が発生しているだけの場合は、Wi-Fiを入れ直すことで改善することがあります。
- 画面右下のネットワーク・音量・バッテリーの部分をクリックします。
- クイック設定を開きます。
- Wi-Fiを一度オフにします。
- 数秒待ってからWi-Fiをオンに戻します。
- 接続したいWi-Fiを選択して「接続」をクリックします。
Wi-Fi一覧が更新され、正常に接続できるか確認してください。
対処法2|機内モードをオン・オフする
Wi-Fiのオン・オフだけで改善しない場合は、機内モードを一度オンにしてからオフへ戻す方法もあります。
機内モードを切り替えることで無線通信機能がいったん停止し、Wi-Fi接続が再初期化されることがあります。
- 画面右下からクイック設定を開きます。
- 「機内モード」をオンにします。
- 数秒待ちます。
- 機内モードをオフに戻します。
- Wi-Fiをオンにして再接続します。
ノートパソコンではキーボードのファンクションキーに無線通信のオン・オフ機能が割り当てられている機種もあるため、誤って無線機能を切っていないかも確認してください。
対処法3|Windows 11を再起動する
ネットワーク関連のサービスやWi-Fiドライバーが一時的に正常動作していない場合は、Windows 11を再起動するだけで改善することがあります。
- スタートボタンをクリックします。
- 「電源」をクリックします。
- 「再起動」を選択します。
トラブル確認では「シャットダウンしてから電源を入れる」より、「再起動」を選ぶことをおすすめします。
再起動後、Wi-Fiを選択して接続できるか確認してください。
対処法4|Wi-Fiパスワードを確認する
「このネットワークに接続できません」と表示される原因として、Wi-Fiパスワードの間違いも考えられます。
特にルーターを交換した場合や、Wi-Fiのパスワードを変更した場合は注意が必要です。
大文字と小文字、数字の0とアルファベットのO、数字の1と小文字のlなどは間違えやすいため、ルーター本体のラベルや設定画面に記載されたパスワードと照合してください。
以前のWi-Fi情報がWindowsに保存されている場合は、正しいパスワードを入力する画面が出ず、そのまま接続に失敗することがあります。その場合は次の方法でWi-Fi情報を削除します。
対処法5|保存されているWi-Fiを削除して再接続する
今回のエラーで特に試しておきたいのが、Windows 11に保存されているWi-Fi情報を一度削除して、接続し直す方法です。
ルーターの設定変更やパスワード変更などによって、Windowsに保存された情報と現在のWi-Fi設定が一致しなくなることがあります。
- 「設定」を開きます。
- 「ネットワークとインターネット」を選択します。
- 「Wi-Fi」を開きます。
- 「既知のネットワークの管理」を選択します。
- 接続できないWi-Fiを探します。
- 「削除」を選択します。
削除した後、画面右下のWi-Fi一覧を開き、同じWi-Fiを選択してください。
Wi-Fiパスワードを入力して、もう一度接続します。
この操作ではWi-Fiの登録情報が削除されるため、実行前にパスワードが分かる状態にしておきましょう。
対処法6|Wi-Fiルーターを再起動する
Windows 11側ではなく、Wi-Fiルーターが一時的に正常な接続を受け付けていない場合もあります。
特に長期間ルーターの電源を入れたまま使用している場合や、複数の機器を接続している環境では、一時的な不具合が発生することがあります。
ルーターの電源を切り、少し待ってから再び電源を入れます。
ONUとWi-Fiルーターが別になっている場合は、それぞれの機器の状態も確認してください。
再起動後はインターネット接続が復旧するまで数分かかる場合があります。ランプが安定してからWindows 11で接続を試してください。
対処法7|2.4GHzと5GHzを切り替えてみる
Wi-Fiルーターによっては、2.4GHzと5GHzで異なるWi-Fi名が表示されます。
一方の周波数帯では「このネットワークに接続できません」と表示されても、もう一方では正常に接続できる場合があります。
2.4GHzは比較的遠くまで届きやすく、壁などの障害物にも強い傾向があります。一方、5GHzは高速通信に向いていますが、距離や障害物の影響を受けやすくなります。
ルーターに2種類のWi-Fi名が表示されている場合は、もう一方へ接続して症状が変わるか確認してください。
片方だけ接続できない場合は、Windows全体の故障ではなく、周波数帯やルーター設定との組み合わせが原因になっている可能性があります。
対処法8|ルーターの近くで接続する
Wi-Fi一覧にネットワーク名が表示されていても、電波が非常に弱いと接続処理の途中で失敗する場合があります。
パソコンをWi-Fiルーターの近くへ移動できる場合は、近距離で接続を試してください。
ルーターの近くでは正常に接続できる場合、Windows 11の設定ではなく電波環境が原因である可能性があります。
ルーターとパソコンの間に壁や家具、金属製品などが多い場合は、設置場所を変更することで改善することもあります。
対処法9|ネットワークアダプターを無効・有効にする
Windows 11のWi-Fiアダプターが一時的に正常動作していない場合は、ネットワークアダプターをいったん無効にしてから有効にすると改善することがあります。
- スタートボタンを右クリックします。
- 「デバイス マネージャー」を開きます。
- 「ネットワーク アダプター」を展開します。
- Wi-FiやWirelessなどの名称が付いたアダプターを確認します。
- 対象のアダプターを右クリックします。
- 「デバイスを無効にする」を選択します。
- 少し待ってから再び右クリックし、「デバイスを有効にする」を選択します。
その後、Wi-Fi一覧から接続を試してください。
有線LANやBluetoothなど別のアダプターを間違えて操作しないよう、名称を確認してから実行しましょう。
対処法10|Wi-Fiドライバーを更新する
Wi-Fiドライバーが古い、破損している、Windows Updateとの相性に問題がある場合などに「このネットワークに接続できません」と表示されることがあります。
- 「デバイス マネージャー」を開きます。
- 「ネットワーク アダプター」を展開します。
- Wi-Fiアダプターを右クリックします。
- 「ドライバーの更新」を選択します。
- 画面の案内に従って確認します。
メーカー製パソコンの場合は、パソコンメーカーのサポートページで、その機種向けのWi-Fiドライバーが提供されていないか確認する方法もあります。
インターネットに接続できない場合は、別のパソコンなどでドライバーを入手し、USBメモリなどを利用して移す方法があります。
対処法11|Wi-Fiドライバーを再インストールする
ドライバーの更新で改善しない場合は、Wi-Fiアダプターのドライバーを再インストールすると改善することがあります。
ただし、ドライバーを削除する操作を行うため、事前にパソコンメーカーのサポートページなどから必要なドライバーを入手できることを確認しておくと安心です。
- 「デバイス マネージャー」を開きます。
- 「ネットワーク アダプター」を展開します。
- Wi-Fiアダプターを右クリックします。
- デバイスのアンインストールを選択します。
- Windows 11を再起動します。
再起動後にWindowsがネットワークアダプターを再認識するか確認してください。
自動的に適切なドライバーが入らない場合は、メーカーが提供しているドライバーをインストールします。
対処法12|IPアドレスを再取得する
Wi-Fiの認証後にIPアドレスを正常に取得できないことが原因で、接続に失敗する場合があります。
管理者としてWindowsターミナルまたはコマンドプロンプトを開き、次のコマンドを順番に実行します。
ipconfig /release ipconfig /renew
最初のコマンドで現在のIPアドレスを解放し、次のコマンドで新しいIPアドレスの取得を試みます。
処理後にWi-Fiへ再接続してください。
対処法13|WinsockとTCP/IPをリセットする
Windows 11のネットワーク通信設定に問題が発生している場合は、WinsockやTCP/IPの設定をリセットすることで改善する場合があります。
管理者としてターミナルまたはコマンドプロンプトを開き、次のコマンドを実行します。
netsh winsock reset netsh int ip reset
コマンドの実行が完了したらWindows 11を再起動し、Wi-Fiへの接続を確認してください。
対処法14|Windows Updateを確認する
Windows Updateによってネットワーク関連の問題が修正されることがあります。
有線LANなど別の方法でインターネットに接続できる場合は、「設定」から「Windows Update」を開き、利用できる更新プログラムがないか確認してください。
反対に、Windows Updateを実行した直後から「このネットワークに接続できません」と表示されるようになった場合は、更新によってWi-Fiドライバーなどへ影響が出た可能性も考えられます。
症状が発生した時期とWindows Updateを行った時期が一致していないか確認しておきましょう。
対処法15|ネットワークのリセットを実行する
ここまで試しても改善しない場合は、Windows 11の「ネットワークのリセット」を検討します。
- 「設定」を開きます。
- 「ネットワークとインターネット」を選択します。
- 「ネットワークの詳細設定」を開きます。
- 「ネットワークのリセット」を選択します。
- 「今すぐリセット」を実行します。
ネットワークのリセットを実行すると、ネットワークアダプターが削除された後、再起動時に再インストールされ、関連するネットワーク設定も初期状態に戻ります。
VPNなどのネットワーク関連ソフトを使用している場合は、再設定が必要になることがあります。
そのため、ネットワークのリセットは最初に実行するのではなく、他の対処法で改善しない場合の最終手段として利用してください。
Wi-Fiの名前自体が表示されない場合
「このネットワークに接続できません」ではなく、接続したいWi-Fiの名前そのものが一覧に表示されない場合は、原因が異なる可能性があります。
ルーターの電波が届いていない、Wi-Fiルーターの無線機能が停止している、パソコンが対応していない周波数帯を使用しているなどの原因が考えられます。
また、Windows 11のクイック設定からWi-Fiの項目自体が消えている場合は、Wi-Fiアダプターやドライバーを確認する必要があります。
Wi-Fiに繋がってもすぐ切れる場合
一度はWi-Fiへ接続できるものの、すぐに切断される場合は今回とは別の症状として考えた方が原因を探しやすくなります。
Wi-Fiの電波強度、ルーターとの距離、2.4GHz・5GHzの混雑、ネットワークアダプターの省電力設定、Wi-Fiドライバーなどが関係している可能性があります。
特にルーターから離れた場所だけで切断される場合は、Windowsの設定よりもWi-Fiの電波環境を確認してください。
「インターネットなし」と表示される場合との違い
「このネットワークに接続できません」は、基本的にパソコンが選択したWi-Fiへ正常に接続できない段階で表示されるエラーです。
一方、「インターネットなし」と表示される場合は、Wi-Fiルーターとの接続自体はできていても、その先のインターネット通信ができていない可能性があります。
似たような症状に見えますが、原因を探す場所が異なります。
エラー表示を確認し、「Wi-Fiへ接続できない」のか、「Wi-Fiには接続できるがインターネットを利用できない」のかを切り分けることが重要です。
それでも「このネットワークに接続できません」と表示される場合
すべての方法を試しても改善しない場合は、パソコン側の無線LAN機能やWi-Fiルーターとの相性、ハードウェアの故障なども考えられます。
可能であれば、別のWi-Fiへ接続できるか試してみてください。
たとえばスマートフォンのテザリングには接続できるのに自宅のWi-Fiだけ接続できない場合は、自宅のルーター設定との組み合わせに問題がある可能性があります。
反対に、どのWi-Fiにも接続できない場合は、Windows 11側のWi-Fiアダプターやドライバー、無線LAN機能の故障を疑います。
USB接続のWi-Fiアダプターがある場合は、それを使用して接続できるか確認することで、内蔵Wi-Fiアダプターの問題を切り分けることもできます。
よくある質問(FAQ)
Q1. パスワードが合っているのに「このネットワークに接続できません」と表示されるのはなぜですか?
Windowsに保存されているWi-Fi情報が現在のルーター設定と一致していない可能性があります。「既知のネットワークの管理」から該当するWi-Fiを一度削除し、パスワードを入力して接続し直してみてください。
Q2. スマートフォンはWi-Fiに繋がるのにパソコンだけ繋がりません。
Windows 11側のWi-Fi設定、ネットワークアダプター、ドライバーなどに問題がある可能性があります。Wi-Fiの再登録、アダプターの確認、ドライバーの更新などを順番に試してください。
Q3. 2.4GHzと5GHzはどちらに接続すればよいですか?
どちらが必ず良いというわけではありません。ルーターから離れた場所では2.4GHz、ルーターに近く高速通信を利用したい場合は5GHzが適していることがあります。一方で接続できない場合は、もう一方の周波数帯を試してみると原因の切り分けになります。
Q4. ネットワークのリセットを実行すれば直りますか?
ネットワーク設定が原因であれば改善する可能性がありますが、必ず直るとは限りません。またネットワークアダプターや設定が初期化されるため、最初に実行する方法ではありません。他の対処法を試してから実行してください。
Q5. Wi-Fiアダプターが故障しているか確認する方法はありますか?
別のWi-Fiやスマートフォンのテザリングにも接続できるか確認すると切り分けやすくなります。どのWi-Fiにも接続できず、デバイス マネージャーでもWi-Fiアダプターに異常が表示される場合は、ドライバーやハードウェアの問題が考えられます。
まとめ
Windows 11で「このネットワークに接続できません」と表示された場合は、Wi-Fiパスワードだけでなく、Windowsに保存されている接続情報、ルーター、ネットワークアダプター、Wi-Fiドライバーなどさまざまな原因が考えられます。
まずスマートフォンなど他の機器が同じWi-Fiへ接続できるか確認し、ルーター側とパソコン側のどちらに問題があるのかを切り分けましょう。
その後、「Wi-Fiのオン・オフ → Windowsの再起動 → パスワード確認 → Wi-Fiの再登録 → ルーター再起動 → 2.4GHz・5GHzの切り替え」の順番で確認します。
改善しない場合は、ネットワークアダプターやドライバー、IPアドレスなどを確認し、最後にネットワークのリセットを検討してください。
簡単な方法から順番に進めることで、必要以上にWindowsの設定を変更せず、「このネットワークに接続できません」の原因を絞り込みやすくなります。
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