
自作防音室を作るとき、私が最初に決めたのは
「エアコンを必ず付ける」 ということでした。
防音室は密閉性が高く、普通の部屋と比べて
温度・湿度が急激に上がりやすい特殊な空間 です。
この記事では、私がエアコンを前提に設計した理由や、
導入後にどのように環境が変わったのかを実体験から詳しく解説します。
■ なぜ防音室にエアコンは“絶対必要”なのか
● 密閉空間は熱がこもる構造

防音室は、遮音材・吸音材・パネルなどを何重にも重ねているため、
外気がほとんど入らない構造になっています。
少し作業しただけでも、
体温
照明の熱
パソコンや機材の熱
がこもり、あっという間に温度が上昇します。
● 換気不足と防音性のトレードオフ
防音性が高いほど、空気の流れは阻害されます。
窓もなく、外の空気が入らないため 息苦しくなるのも早い。
● 体調面へのリスク
のぼせる
頭痛
喉の乾燥
夏場は熱中症リスク
演奏どころではなくなります。
■ エアコンがない防音室で起きる問題
● 温度がすぐ上昇して作業に支障

少し歌ったり機材を動かすだけで、密閉空間は急激に温度上昇します。
● 湿度が高いと楽器が傷む
ギターや弦楽器は湿度に敏感です。
湿度が高いと:
木が膨張
ネック反り
カビ
金属パーツのサビ
湿気が逃げない防音室では、特に注意が必要です。
● 窓がないので湿度が逃げない
《写真:タニタ湿度計(DSC_0006.jpg)》

防音室では「空気を入れ替える」ことが難しく、湿度は上がる一方です。
■ 私の防音室がエアコン必須だった理由
● 設計の段階から「エアコンを付ける前提」で作った
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後から壁に穴を開けると、
防音性能が落ちるリスク が大きいため、
最初からエアコンの位置・配管ルートを決めて施工しました。
● エアコンなしでは作業が20〜30分しか持たない
真夏じゃなくても、演奏するとすぐ暑くなります。
● 楽器の保護のために湿度管理が必須だった

防音室は温度・湿度が変化しやすく、
ギターを多く持っている私には避けられない理由でした。
特に三味線は湿気に弱いです
■ エアコン設置後の防音室の変化
● 室温が安定し、長時間作業が可能に

エアコン導入後は、
1〜2時間の作業
長時間の演奏
が普通にできるようになりました。
● 楽器の状態が安定した
湿度が一定になると、
ギターの音も安定し、メンテナンスの頻度も減りました。
● 湿度計の数字が安定

防音室内でも 45〜55%を維持 できるようになりました。
■ エアコンと併用すべき湿度管理アイテム
● 除湿器(梅雨〜夏の必需品)
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密閉空間は「湿気が抜けにくい」ため、除湿器は必須です。
● プラズマクラスター・加湿器
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防音室はホコリが溜まりやすいので、空気清浄機も非常に役に立ちます。
冬場は乾燥し、湿度が30%台になることもあります。
ギターには大敵なので、加湿器で50%前後に保ちます。
■ 防音室にエアコンを設置する際の注意点
● 防音性能を落とさないための配管処理
穴の周囲を防音材でしっかり処理する必要があります。
● 取り付け位置は「壁の上部」が基本
冷気が下に流れるため、効率よく冷やせます。
● 壁補強・下地の確認を必ず行う
防音室の壁は重いので、下地の補強は必須です。
■ 防音室の温度・湿度を最適に保つ運用方法
● エアコンは「常時弱運転」が安定
ON/OFFを繰り返すより、弱めでつけっぱなしが良い。
● 除湿と加湿の切り替え
梅雨〜夏:除湿器+エアコン
冬:加湿器+エアコン暖房
● 最適な温湿度

温度:22〜26℃
湿度:45〜55%
ギターのためにも必須です。
■ まとめ|防音室で快適に音楽を楽しむため為にエアコンは必須
防音室は、普通の部屋とまったく違う環境です。
密閉性が高いからこそ、
温度管理・湿度管理・空気の入れ替え が欠かせません。
エアコンを導入すると、
快適に長時間作業できる
楽器の保護ができる
湿度が安定する
音響も安定する
とメリットばかりです。
防音室を作るなら、
エアコンは絶対に前提として設計すべき設備 です。
最後に
私の場合、一日防音室の中で過ごす事も有ります、最低これだけの空調設備は快適に過ごすために必要と思います。
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