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マイク(XLR)の入出力切替器を自作した方法【配線図・費用・市販品との比較】

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自宅で録音環境を整えていると、

  • マイクを2台の機材に切り替えたい

  • 配信用と録音用で入力先を変えたい

  • でも 市販のXLR切替器がなかなか見つからない…

という場面が意外と多くあります。

実際、私が探したときも条件に合うものが見つからず、
「必要ならもう自分で作ろう」 と決めてDIYしました。

ところが後日、
同等の機能を持つ市販品を発見…!

「作ってから見つかる」というDIYあるあるを経験したわけですが、
自作のメリット・市販品の良さ・それぞれの違いが明確になったので、
この記事でまとめて紹介します。

🎯 私が“自作”を選んだ理由

検索しても見つかるのは、

  • 「2本のマイク → 1系統へ切替」

  • 「ミキサーのループ系切替」

などで、求めていた

1本のマイク → 2台の機材へ切替

という仕様の商品は見つかりませんでした。

そこで以下の理由から自作を決心:

✔ 必要な構造が単純(3芯の切替だけ)

✔ 自作のほうが安く作れる

✔ 配線ルートを自分で決められる(音質・ノイズ対策にも良い)

🛠 自作後に「実は市販品がある」ことを知った件

完成してしばらく経った後、
偶然 Amazon で 似た仕様のXLR切替器 が販売されているのを発見。

正直、

「え…あるんだ…?」

という気持ちでした。笑

ただ、両方使ってみて分かったのは

  • 自作には自作の良さがしっかりある

  • 市販品には市販品の安心感がある

ということ。

その違いを踏まえて本記事は

自作と市販品の比較まで含めて解説する“レビュー記事”

として仕上げています。

自作品市販品

🧰 自作で使用した部品と費用

品名数量金額
XLRキャノンコネクタ3P 金メッキ黒メス型レセプタクル / NC3FD-LX-B21,202
XLRキャノンコネクタ3P 金メッキ黒オス型レセプタクル / NC3MD-LX-B2958
ロータリースイッチ(6回路2接点) / RSL25-1-6-2-20KC2330
UC型ユニバーサルアルミサッシケース(UC14-6-10GG)12,607
楽器用シールドケーブル 1C / BELDEN97781408
ツマミ 30mm(ローレット)シルバー / 30X17BL2210
合計5,715

パーツは総て協立エレショップで揃えました。

👉 総費用:6,000円弱

市販品の約2/3の価格で作れます。

回路図

2本のマイク切り替えとマイク出力を切替てミキサーとオーディオインターフェースに出力する。

📐 ケース設計(レイアウト)

  • 前面:XLR入力(オス)

  • 背面:XLR出力(メス) ×2

  • 上面:ロータリースイッチ(1 → 2)

ケーブルの干渉が少ないよう、
穴あけ間隔はやや広めにすると扱いやすいです。

🛠 自作手順(わかりやすく整理)① ケース穴あけ

電動ドリルかステップドリルで穴をあけ、
最後にヤスリで微調整。

② ロータリースイッチ取り付け

“1入力 → 2出力” の切替が可能なタイプを使用。

③ XLRコネクタの固定

  • 1:GND

  • 2:HOT

  • 3:COLD

の3芯ケーブルを後で配線できるように配置。

④ 配線(もっとも重要)

バランスケーブルの3芯をすべて切り替える構造 です。
シンプルなので音質への影響も少なく、ノイズもほぼなし。

⑤ 動作チェック

  • スイッチ切替

  • 接触不良がないかチェック

  • ノイズ確認

問題なければ完成!

📷 完成写真

⚠️ 注意点(安全のため必読)

● ファンタム電源は“片側のみ”に必ず限定する

48Vを複数機材に同時に送ると故障の原因になります。

● 同時出力には非対応

この切替器は 1 → 2 を切り替えるだけ であり、
“1 → 2同時出力” したい場合は別の専用回路が必要です。

 自作 vs 市販品(比較レビュー)

項目自作市販品
コスト◎ 多少安い△ 少し高い
音質◎ 無加工なので純度が高い〇 問題ない
構造理解◎ 中身が分かる△ 不透明
入手性△ 手間が必要◎ 買うだけ
信頼性〇 自己責任◎ メーカー保証

📝 作って分かったこと・市販品を見つけて分かったこと

  • 自作は“最適化できる喜び”がある

  • 音質面でも余計な回路がない分クリア

  • 市販品は仕上がりがキレイ&取り回しが楽

  • DIYは成功すると愛着が湧く

  • 結論、どっちも良い!用途次第

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✔ まとめ

XLR切替器は意外とニッチな製品で、


“自分の用途にピッタリ合うもの” はなかなか市販されていません。

自作すれば、

  • コストは多少抑えられ(手間を考慮すれば結局高くなった)

  • 必要な構造に最適化でき

  • 満足度の高い機材になる

一方、市販品にも

  • 仕上がりの良さ

  • 手軽さ

  • 信頼性

といったメリットがあります。

どちらが正解というわけではなく、
用途・環境・予算に応じて選べる幅が増えた と考えています。