【PR】AccessやVBAの基礎をしっかり学びたい方には、
以下の入門書が分かりやすくておすすめです。
今回のような“テーブル構造”や“VBAでの自動化”を理解しやすくなります
Access を使って住所録を作る方法を、
ツールなし・標準機能だけで分かりやすく解説します。
テーブル設計
クエリ作成
フォーム入力画面
検索機能(あいまい検索)
印刷用レポート
最小限のVBA
Access の基本構成を理解しながら、そのまま再現できる手順でまとめています。
住所録システムを作るために必要なオブジェクト
住所録は Access の以下の4要素で作ります。
テーブル(データを保存)
クエリ(抽出・検索)
フォーム(入力画面)
レポート(印刷)
この4つさえ理解すれば、ツールなしで十分完成します。
住所録のテーブルを作成する(最重要)
まずは「住所録データ本体」を作ります。
住所録テーブルの推奨フィールド構成
| フィールド名 | データ型 | 説明 |
|---|---|---|
| ID | オートナンバー | 主キー(自動採番) |
| 氏名 | 短いテキスト | 必須 |
| フリガナ | 短いテキスト | 50文字程度 |
| 郵便番号 | 短いテキスト | 7桁(短いテキストでOK) |
| 住所1 | 短いテキスト | 都道府県市区町村 |
| 住所2 | 短いテキスト | 番地・建物名 |
| 電話番号 | 短いテキスト | ハイフンは文字扱い |
| メール | 短いテキスト | 任意 |
✔ 住所や電話番号は「短いテキスト」が正解
数値型だと
090や001が消える1-2-3のような文字列が扱えないため
クエリで検索・並べ替えを作る
検索や抽出は「クエリ」で行います。
よく使うクエリ3種類
① 全件表示クエリ
→ テーブルをそのまま表示(一覧用)
② 氏名あいまい検索クエリ
氏名 Like “*” & [キーワード] & “*”
③ 都道府県で抽出
住所1 Like [入力してください] & “*”
初心者でも使いやすい検索が作れます。
住所録の入力フォームを作成する
Access のフォームウィザードを使えば数秒で作成できます。
フォーム作成手順
テーブル「T_住所録」を選択
作成 → フォーム
自動で編集用フォームが完成
レイアウトビューで配置を調整
Access はフォーム作成が簡単で、
「置くだけ」で使えるようになります。
検索フォームを追加する(業務で絶対に便利)
住所録で最も使われる機能は 検索 です。
氏名検索フォームの作り方(最小構成)
新しい空白フォームを作る
テキストボックス「txtKensaku」を配置
ボタンを追加
ボタンクリックに次のVBAを書く
検索ボタンのVBA
Private Sub コマンド1_Click()
Dim kw As String
kw = Nz(Me.txtKensaku, “”)
Me.Parent.Form.Filter = “氏名 Like ‘*” & kw & “*'”
Me.Parent.Form.FilterOn = True
End Sub
✔「あいまい検索」で部分一致
例:
「山」で → 山田、山口、青山、山本 もヒットします。
住所録の印刷レポートを作る(はがき・一覧表)
Access の強みは「印刷レイアウト」が簡単なことです。
一覧表レポート
クエリを選択
作成 → レポート
一覧表形式が自動作成
はがき宛名印刷のポイント
住所1・住所2を1つのテキストボックスに結合
印刷時に全角スペースを1つ入れて整形
レイアウトは自由に調整可能
住所録で使える最小限VBA(便利)
住所録は Access 標準機能でも作れますが、
少しだけ VBA を加えると便利になります。
入力後に次のレコードへ移動
DoCmd.GoToRecord , , acNewRec
空欄チェック(氏名必須)
If Me.氏名 = “” Then
MsgBox “氏名は必須です。”
Cancel = True
End If
削除時の確認メッセージ
If MsgBox(“削除しますか?”, vbYesNo) = vbNo Then
Cancel = True
End If
よくあるトラブルと対策
電話番号の0が消える
→ データ型を「短いテキスト」に変更する。
「編集できません」と出る
→ クエリ側が集計クエリ(GROUP BY)になっていないか確認。
検索でヒットしない
→ 「Like ‘‘ & 入力 & ‘‘」の書式を確認。
補足リンク(関連記事)
まとめ
住所録は Access 標準機能だけで簡単に作れる
テーブル設計ができればほぼ完成
フォーム・クエリ・検索を組み合わせるだけ
印刷レポートは Access の得意分野
VBA を最小限加えるだけで実務レベルになる
Access は小規模システムを作るには最適なツールです。
住所録を作りながら、Access の基本がしっかり身につきます。
